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大学・中庸 金谷治 訳注 [読書記録♪]

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~ はしがき より ~

 「大学」と「中庸」とは、「論語」と「孟子」にあわせて、『四書』とされ、
儒教の代表的な経典としてひろく読まれてきた。
「大学」は孔子の門人の曾子の作、
「中庸」は曾子の門人の子思の作、そして子思の門人に学んだのが孟子であったとして、
『四書』を学ぶことによって儒教の正統的な血脈がそのままに体得できると説明された。
宋の新儒学としての 朱子学 からあとのことである。
「大学」と「中庸」は、朱子の顕彰によってこそ有名になったのである。
 実際、『四書』の注釈の完成に注いだ朱子の努力は、並み並みのものではなかった。
統一的な哲学的立場からするすぐれた深い解釈によって、それは朱子学としての体系のなかにしっかりと組み込まれている。
近世では、中国だけでなく朝鮮でも日本でも、朱子学の伝播とともに「大学」と「中庸」はその一環として特別に重視された。
「大学」は「初学入徳の門(いりぐち)」として『四書』の中でもまず第一に学ぶべきもの、
「中庸」は最も深遠なものとして『四書』の最後に学ぶべきものであった。

                                  ~以下省略~

「大学」と「中庸」は、もともと、「論語」や「孟子」と並ぶような本ではなかったそうです。
しかして、その内容は、「論語」「孟子」「荀子」などを受け継ぎ、儒学をわかりやすくまとめていて、
儒学を代表する古典として抜粋されるにふさわしいものといえたようです。
12世紀に、朱子が『四書』としてまとめ解釈したこれらを読むことは、当時の朱子の哲学を学ぶことになります。
この本の訳注を書かれた 金谷さんは、なるべくならば、朱子を離れて原義を明らかにしたいと願って苦心しつつ
本書を書かれたとのことです。

わたしは、故事ことわざが好きです。
それらには、人間の人生における叡智が隠されている、もしくはおおきく謳われているように思うのです。
小さな人生の中でも、悩むことはたくさんあります。
ふと思い立った時に、手に取った本が、自らの状況を励ましてくれることってありませんか。
今回、わたしは、この本の中で、こんな言葉を見つけました。


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「中庸」 第八章より

「学を好むは知に近し、力(つと)めて行なうは仁に近し。恥を知るは勇に近し



恥を知るは勇に近し・・・ まったく思いもよらない考え方でした。
わたしなら、恥をかけば、もうみんなにあわせる顔もないとひどく落ち込んで、時が忘れさせてくれるのを待つばかりですから。
それを、勇気に結びつける考え方に、凄く心を打たれました。
哲学の本には、読後に貴重な心の変化を得られる作用があります。
悩んだとき、心の向きを変化させたい時には、よくよく読んでみることをおすすめします。
心の宝のような言葉が、見つけられたら、人生変わりますよ!
よくよくです、よくよくですよ~!
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2008-10-15 14:05  nice!(1)  コメント(0) 
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