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お話の練習 44 [照山小6年3組 ももシリーズ♪]


44
一方、松平くんと浜口くんは、1キロ程歩いた川の上流で、巨石の上によじ登り、一休みしていました。ズボンとくつとくつ下を乾かしているところでした。
「俺、パンツいっちょで、原始人みたくね?」
「そんなひょろっこい原始人は見たことない」
浜口くんは、川の中をはだしで歩いていて、すべってころんで、ずぶぬれになってしまったのでした。
「うぉう!あったかいなぁ!地球温暖化ばんざい!はっくしょい!」
「すごいやせ我慢」
「小さい頃、子供は風の子って言われただろう?実践しとかなきゃ。おまえも川へ入っとけよ。俺たち、ゲームばっかしてさ、軟弱な子供だと思われてんだ。ムカつかん?」
「全然。本当のことじゃん。それに、風邪引いたら元も子もないからね」
「べらぼうめ。・・・てか、寒ぃなぁ」
陽が傾いてきました。まだまだ日差しは明るいものの、もう数時間もすれば、日が翳って夕方になってしまいます。松平くんは、巨石の上から、草木で覆われた崖を見上げました。
(この変のどこかから道路に出られないかな?帰りは、川岸を歩かないで、道路から帰ったほうがいいかもしれない。この鈴鳴川は、途中、川岸がなくなり、川の中を歩かないと進めない場所があったし、足の長い草で覆われていて、ちょっと危険だ)
「ハマー。俺、この崖、登って上見てくる。おまえ、そこで待っとけ」
「どこいくの?」
「道路に出られる場所を見つけて、そこから帰ろうと思って」
「探検おしまいにする気かよ。つまんねぇな」
「つまんないけど、仕方ねぇじゃん。俺まで、風邪引きたくないもんね」
「げっ?卑きょう者!なら、俺も行くよ」
「大丈夫だよ、原始人。原始人は、ひなたぼっこして服乾かしてなよ」
「やだよ、マツ!待て!俺も行くから」
浜口くんは、濡れた服に袖を通しました。
「うぇ~死ぬ!」
「気合だ!気合で着ろ!」
「よっしゃ!くぉー!着たぞ!行くべ!」
さあ、崖登りに挑戦です。


2007-11-23 01:09  nice!(1)  コメント(1)  トラックバック(0) 
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チャッピィー

おはよう御座います。チャッピィーと申します。
素晴らしいお話の練習・・記事良いですね・・
昨日は、ブログに訪問頂き有り難う御座いました。
此からも宜敷 お願いします。
by チャッピィー (2007-11-23 05:15) 

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短篇小説 W   別天地へ行け

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