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お話の練習のつづき 38 [照山小6年3組 ももシリーズ♪]


38同じ頃、松平くんと浜口くんは、自転車に乗って、川原の小道を走っていました。
浜口くんは、片思いの相手がばれたことで、恋話をしたくてしょうがないようでした。
「マッツ、今度はお前の番!俺が白状したんだから、ちゃんと言え」
「まじで好きな子いない。神様に誓って!」
「ほんと?」
「今んとこ」
「なんだぁ、よかった。最大のライバルが1人減ったぁ」
「最大のライバル?違うんじゃない?お前は、女子とよく話すほうだけど、俺、あんましゃべんないし」
「ばっかだなぁ!俺の研究では、そういうやつが一番、危ないの!モテようと思ってないから、逆に女子の気をひくんだよ!あぁ、またしゃべっちゃった!こんな女子にモテる秘訣しゃべりたくないのにさぁ」
「でも女子達、ほんとにそんなこと考えてるかなぁ。お前みたいなのが人気あるだろ」
松平くんと浜口くんは、川原の小道を照山古墳へ向かって自転車を走らせていました。
照山古墳には大きな池があり、その周りがサイクリングコースになっているのです。
そこをめぐって戻ってくるのは、とても気持ちのよいものでした。
「もうじき卒業だよな、そしたら中学。マツは、付属中受けるの?」
「俺は、受けないよ。照山中に行く。付属中は、金がかかる。もったいないじゃん」
「そうかぁ、お前ってさ、頭いいじゃん?だから、中学受験するんだとばっかり思ってた。そうかよぉ、なんだ、また一緒じゃん」
「おう」
「そうすっと、倉沢は、やっぱ付属中受けんのかな?塾でそんな話してない?」
「倉沢は、親が付属中に行かせたがってるのは間違いないよ。本人は、赤城と一緒に照山中に行きたいと思ってるんじゃないの?予想だけど」
「だよな。でも、本当はどっちなんだろな?」
「俺に聞かんでくれい」
「でもよ、倉沢に聞けないからねぇ」
「普通に聞いていいでしょ、全然」
「そんなことしたら、好きなことばれちゃうだろ、普通に!」
「なんだよ、ハマー!男らしく、びしっと!『倉沢!どこの中学行くつもり?俺に教えてくれよ』って聞けばいいだろ。いつもみたいに普通に!」
浜口くんは、シュンとしょぼくれてしまいました。
「だめなの!倉沢とは話せないよ。顔を見たら、あがっちゃうんだ」


2007-11-15 01:51  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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