SSブログ
myoko.jpg  ←~生命地域~妙高高原♪

お水換えが命を守る♪ [さらさちゃん♪水想録]

drink01.gif
今日は、お水換えの日。
さらさちゃんとでめちゃんは、水槽から出され、平たい桶の中を回遊していました。
す~いすい、す~いすい、す~いすい、す~いすい

「桶の中はどう?」

みーちゃんが聞くと、さらさちゃんが、顔を出しました。

「ン?」
「底が浅いぶん、身体が軽いんじゃない?ごめんね、しばらく、そこにいてね」
「アイ!」

お魚がいなくなった水槽の中は、とっても、無機質でさみしいイメージです。
水が半分になり、砂利と水草と濾過機が取り出され、ブクブクもなくしんとしています。
みーちゃんは、しっかりと、苔をとって、新鮮なお水を入れてから、2匹を戻すつもりでした。
砂利を洗い終わり、次は、水槽へ砂利を敷きます。
まだまだ、作業は続きます。

「きっと、これからは、お魚の時代がくると思うのよね」
みーちゃんが、どういう根拠があるかわからない発言をしました。

「どーして!?」

さらさちゃんは、聞きもらしません。
いつもより近い位置でお話しができると思って、水面から顔を出しています。

「お水がね、綺麗じゃないと生きられない繊細な生き物に、綺麗なお水を提供して、お世話をさせてもらうことが、お魚への一種の尊敬というか恩返しになると思うの。人間はさ、今まで散々、生き物を取りつくして殺してきたでしょ。中でも、お魚には、本当にお世話になっているのよ。日本はとくに、島国だから、お魚取り放題で暮らしてきたわけで」

さらさちゃんは、言いました。

「お水が命のミナモト・・・?」
「うん。実はそれは、ヒトも一緒。お魚が水の中に生きているように、ヒトにも水が必要だから。水の中に生きているお魚とヒトがね、もっと仲良くできればいいなぁって思うの」

さらさちゃんの横に、でめちゃんも、出てきて顔を並べました。
仲の良い2匹が並んでこちらを見ている様子は、本当に愛らしく、絶対に守らなくてはならない命だと、みーちゃんは思うのでした。

「さらさちゃん、でめちゃん。君たちの命は、あたしが守るから安心しててね」

そうなのです。
お魚にとって、お水換えは、命にかかわる大行事です。
みーちゃんは、水槽の掃除が終わると、次に、新しい水の温度を測りました。
ちょっと冷たかったので、お湯を足して調整したら、ちょうど21度になりました。

「よし」
みーちゃんは、バケツを持ってきて、新しい水を足しました。それから、水草と、濾過機に洗ったフィルターをセットして、コンセントを入れたのでした。

「じゃあ、今水の中まわしたから、あと30分したら戻すね。もちょっと待っててね」
「アイ・・・」

こんな時の金魚たちは、気の毒です。
さらさちゃんとでめちゃんは、網ですくわれるのが好きではありません。
そして、30分後・・・

「じゃあ行くよ、誰からにする?」
声を聞いても、2匹は、知らないふりして、逃げ回っています。

「じゃあ、でめちゃんから。おいで~」
みーちゃんは、網の中にでめちゃんをすくいいれて、すっと網を持ちあげました。

「!」
でめちゃんは、覚悟を決めてじっとしたまま、水換え後の水槽に戻されました。
戻された後は、ほっとした表情でゆるやかにひれを振って、水の感じを確かめています。

「次は、さらさちゃんね。ほら、行くよ~」
ところが、さらさちゃんは、桶の中をどんどん逃げ回ります。すばしこいったらありません。
捕まえられるのが、嫌なのです。

「さらさちゃん、ほら、水槽に戻るよ。ほら入った。はい行くよ~」
網の中にすくわれたさらさちゃんは、バタバタともがき、水しぶきを飛ばします。水槽の中に入ってからも、少し落ち着くまで、網の中から出てきません。じつは、とっても臆病なのでした。
みーちゃんは、それがわかっていたので、さらさちゃんが網から出ていくまで、網をそのままにしておきました。
さあ、お水換えは、無事に終わったようです。
みーちゃんも、さらさちゃんも、でめちゃんも、大変でしたね。
お疲れ様でした/☆


2010-06-08 18:57  nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証: 下の画像に表示されている文字を入力してください。

 
短篇小説 W   別天地へ行け

このブログの更新情報が届きます

すでにブログをお持ちの方は[こちら]


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。