ももシリーズ 76 [照山小6年3組 ももシリーズ♪]
ゆうこちゃんは、その日、はじめて塾をサボりました。
松平くんに、仮病だなんて言われて悔しかったけれど、どうしても、胸の中のモヤモヤがとれなかったのです。
ママには、学校の文化祭の準備があるからそちらを優先したいと嘘をつき、
その足で、休日によく行くデパートへ出かけたのでした。
大好きなフォーティーワンアイスの店で、雪だるまアイスを注文し、そこにあったイスに腰掛けて食べていると、
通路の斜め向かいのお店に、可愛い宝石でできたペンダントが光っているのが見えました。
ゆうこちゃんは、立ち上がって、店の前まで行き、しばらくペンダントを眺めていました。
すると、中から、20代前半くらいとみられるお姉さんが出てきました。
「占いに興味があるの?」
お姉さんが少しかがんだ姿勢になり、ゆうこちゃんに話しかけました。
ここは、占いの店の前だったのです。
「占い?ううん、まったく」
ゆうこちゃんがそう答えると、お姉さんが、ゆうこちゃんの顔をじっと見て言いました。
「なにか、悩みでもあるのかな?そんな感じにみえたけど?もしよかったら、わたしが、タダで占ってもいいわ。どう?」
どうして、今日は、みんなして、ゆうこちゃんの様子を見抜いてしまうのでしょう。
(そうだわ。占いなんかで、わたしのことがわかるのなら、やってみてもらうのもいいかもネ)
今日は、どちらにしろ、おかしな日。
いつもと変わったことをしてみるのも、いいかも知れない。
そう思ったら、ゆうこちゃんは、不思議とお姉さんのことを信じてみたくなりました。
「待ってください。アイスを食べ終わったら、手を洗って、中へ入ります。お道具を汚しちゃ大変ですもの」
「しつけの行き届いたお嬢さんが、いったい何を悩んでいるの?それじゃあ、中にいるわ。いつでも声をかけてね」
「はい」
じつは、ゆうこちゃんは、占いをしたことがありませんでした。
知識としては、知っていました。たぶん、長い棒か何かをじゃらじゃらかきまぜるか、カードをひくか、サイコロをころがすか、そんなことだろうという風に。
薄暗い部屋の中で、占いがはじまりました。
ゆうこちゃんは、なんだか身の引き締まるような心地で、テーブルの上で繰り広げられる光景を見ていました。
「さあ、カードを3つの山にわけてください」
占い師のお姉さんが、あざやかな手さばきで、カードをめくると、占いは終わっていました。
「『力』のカードね・・・あなたのことを、強く思ってくれる人が、近くにいるみたいね。『女教皇』・・・逆位置。あなたは、その人を遠ざけている。どうしてなのかしら?」
共通テーマ:趣味・カルチャー
アオさんの得意の分野のような感じがしますが~~~?^^
展開が楽しみ♪^^
by lamer (2008-09-17 19:45)
lamerさん、ご訪問ありがとうございます!
lamerさん=海さんなんですよね?偶然とはいえ、そんな詩を書いていたもので☆びっくりしましたよ~~~!
by イマイ アオ (2008-09-26 00:43)
れんさん、nice!ありがとうございます~。いつの間にかもう、秋ですね~^^@
by イマイ アオ (2008-09-26 00:45)