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ももシリーズ 75 [照山小6年3組 ももシリーズ♪]

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松平くんが、別階のナースステーションの前を通りかかった時、お母さんの姿がありました。
松平くんは、そのままぐるっと廊下を1周し、階段を上って戻ってきました。
浜口くんの4人部屋へ戻ってきたとき、他の少年達は、それぞれのベッドでゲームをしたり、
テレビを見たりして過ごしていました。消灯までまだ、時間があります。
浜口くんが上体を起こしました。
「どうだった?」
「ナースステーション、静かだったよ」
「おぅ~!じゃあ、ここにしばらくいろよな!」
「うん。なぁ、聞くけどさ」
「何?マツが、俺に相談?珍しいじゃん!なんでも言ってみろよ!どんな難問も解決してやる」
「マジで」
松平くんは、浜口くんのベッドの横の床に腰を下ろし、浜口くんのほうを見ずに言いました。
「ハマーはさ、倉沢じゃん?」
「ん?何!あぁ、はいはい、そういう意味?」
浜口くんは、ゆう子ちゃんのことが好きなのです。松平くんは、そのことを聞いているのでした。
「どこがいいの」
「おー?俺に聞く?可愛いからに決まってんじゃん」
「それだけ?じゃないだろ」
「何だよ~!お前、マジに聞いてんの」
「あいつがもしさ・・・」
松平くんは、言いかけてやめました。
「いや、俺さ、倉沢のこと怒らせたんだ。そんなつもりじゃなかった。でも結果そうなった。
だから、ここへ見舞に連れて来れないかも知れない。赤城に話しすればって、軽く考えてたんだけど、赤城も怒ってんだよ」
「倉沢が怒るのは、よくわかるな。日常茶飯事じゃねえの?でも大丈夫だろ。次の日になれば、戻ってるって。
 ・・・赤城って、あいつ、怒るの?見たことねー!」
「ん~まぁ、ちょっとからかえば」
「赤城は、天然だよな~。でも倉沢の可愛いところは、俺だけしか知らないんだ」
浜口くんは、頭の上で腕を組みました。松平くんは、ちょっと座りなおしました。
「何か意味深な発言だな~」
「まあまあ、君、落ち着きたまえ」
「言えよ」
「言わねえよ」
「言え!こいつ!」
松平くんは、浜口くんの大丈夫な方の足を、くすぐろうとベッドの上へ上がりました。
「わぁ!やめろ!言う言う!言うよぅ!その代り・・・!」
浜口くんは、松平くんに約束させました。
「マツも、今日あったこと、全部話せよ」




2008-07-17 23:51  nice!(0)  コメント(0) 
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