SSブログ
myoko.jpg  ←~生命地域~妙高高原♪

別天地へ行け 9 [乃亜シリーズ♪(混沌的原案)]



私は、自室を出て、戸棚から、薄いお皿を2枚取り出した。
そこへ、母さんがやってきた。
「母さん、起きた?具合はどう?」
「すこし眠ったらよくなったわ。あなたが帰ってたのに、ごめんなさい。夕食にしましょう」
「ごはん食べられる?」
「ええ、今日はごちそう作ったの。いっぱい食べてね、乃亜ちゃん」
私と母さんは、いつもより豪華な食事を前に、乾杯した。
「これからは、母さんが楽できるように、私が家のことをするね」
「・・・あなたは、自分のことだけ、考えなさい。母さんのことはいいのよ」
「そんなこと言わないで。私だって、母さんの病気、心配なんだもの」
「母さんは、大丈夫よ。あなたに、渡すものが、あるわ。これは、父さんからの手紙」
私は、突然、母さんから、茶色い封筒に入った手紙を渡された。
「あなたが、中学を卒業したら、渡してほしいって、父さんに言われていたのよ。何が書いてあるかしらね・・・?」
「待って。あけてみる」
「いいのよ!乃亜。後で、一人になってから、ゆっくり読みなさい!」
母さんは、強い調子で遠慮した。
きっと、この手紙には、父さんが、私に託したかったことが書いてあるのだろうと思った。
そして、父さんのことには一切触れずに、夕食を終えた。
私は、夕食の片付けとお祈りを終え、自室へ入った。


2008-01-17 02:05  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証: 下の画像に表示されている文字を入力してください。

 
ももシリーズ 61雪国の雪の色 ブログトップ
短篇小説 W   別天地へ行け

このブログの更新情報が届きます

すでにブログをお持ちの方は[こちら]


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。