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短篇小説 W 別天地へ行け
涼感♪ [さらさちゃん♪水想録]
ぽちゃん!
水の中に、透き通った冷たいものが一粒、落とされました。
「変わらないわねぇ、少しは涼しくなるかと思ったけれど」
現在、水の温度は、30度。氷もすぐに溶けてしまうほど、暑い日です。
金魚たちも、こうぬるい水の中では、しゃべる気にもならないようで、ゆらゆらと過ごすだけです。
なんとか涼しく過ごせないかと思い、みーちゃんは、歌を歌うことにしました。
「こほん」
咳払いをして、よそいきの声を出します。
~ 冷たい水の中を 君と歩いていく ~
冷たい水の中を 君と歩いていく
何も望むものはない 夏の一日 グラスの底を
水を通してくる 七月の日射しが
横顔をきらめかせる 遠い過去から 微笑む君の
実らずに終わった恋は 夏ごとに透き通る
実らずに終わった恋は 怖いほど透き通る
あんまりそれがきれいなので ぼくの命も奪っていく
あんまりそれがきれいなので 誰にも言葉はつうじない
☆作詞作曲 谷山浩子さん☆
さらさちゃんは、いつもなら、ことばを真似しようとするのですけれど、今日はしませんでした。
代わりに、ゆらゆらとスイングしています。
でめちゃんは、顔をふりふり歌を聴いているうちに、ぐっすり眠ってしまいました。
夏の日のちょっとしたできごとでした♪
2010-07-20 23:54
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